NBAドラフト2022 予習 : 体力測定 前編

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ドラフトまで2週間を切りました。ひゃー。

前回・前々回とドラフトコンバインなどの身体測定について書きました。
身体測定 前編 / 身体測定 後編

今回は体力測定。

別のイベントの体力測定値は比較しない方がよいという過去の教訓に従って、各種目イベントごとに見ていったら、いつも以上に長くなってしまった(気がする)ので、こちらも2回に分けることにしました。

まずはスピード・アジリティ系の「3/4 Court Sprint」「Lane Agility」「Shuttle Run」から。

ジャンプ系は体力測定 後編で。

体力測定をしなかった選手たち

身体測定編でも書きましたが、NBA公式のドラフトコンバイン測定値に、名前があるけど身体測定・体力測定の数値がないコが15名。

AJ Griffin, Chet Holmgren, Fanbo Zeng, Ismael Kamagate, Jabari Smith, Jaden Hardy, Jaden Ivey, Jalen Duren, Jeremy Sochan. Josh Minnott, Keegan Murray, Khalifa Diop, Ousmane Dieng, Paolo Banchero, Trayce Jackson-Davis*

その他に身体測定の数値はあるけど、体力測定の数値がないこが10名います。

MarJon Beauchamp, Shaedon Sharpe, Tari Eason, Dalen Terry, Mark Williams, TyTy Washington Jr., Bennedict Mathurin, Johnny Davis, Walker Kessler, Nikola Jovic

はぁもぉ残念すぎてため息でちゃいますね…

引き続き目視でメモってるのとかもあるので、怪しい数値があったら公式の資料で確認してください。

▼NBAドラフトコンバイン
Draft Combine Agility | Stats | NBA.com
▼Gリーグ エリートキャンプ
2022 NBA G League Elite Camp Player Measurement Results & Box Scores – NBA G League
▼Portsmouth Invitational Tourenament
Tournament Stats, Measurements & testing Results(PDF)

ちなみに、ドラフトコンバインの測定でのTOP5だけなら、NBA公式サイトのランキングが見やすいですよ。

名前に*印がついているのは、アーリーエントリーを撤回した選手です。

3/4 Court Sprint

ケネディ・チャンドラーくんは、身体測定も体力測定も参加しているんですが、なぜか3/4 Court Sprintの数値だけがありません。なんでーーー!すっごく楽しみにしてたとこなのにー。ぐすんぐすん。

ドラフトコンバインの3/4 Court Sprintで一番速いタイムだったコは3人います。マックス・クリスティーくん(Max Christie)、ライアン・ロリンズくん(Ryan Rollins)イタリアから参加のガブリエーレ・プローチダくん(Gabriele Procida)で3.07秒。3.1秒未満はこの3人だけ。

マックス・クリスティーくんのPro Dayの動画があったので置いておきますね。

去年(特にGリーグ エリートキャンプでの測定)はやけに速いコが多かったので、それと比べると物足りない気もしちゃいますが、ドラフトコンバイン史上は3.1秒未満がいない年もけっこうあります。

次いで、ジェイレン・ウィリアムスくん(Jalen Williams)の3.11秒、デリオン・シーブロンくん(Dereon Seabron)の3.12秒、オチャイ・アバジくん(Ochai Agbaji)が3/13秒、タクエビオン・スミスくん*(Terquavion Smith)とジュリアン・シャンペニー(Julian Champagnie)くんの3.14秒。ここまでがTOP5のタイム。

今年のNCAAトーナメント Final FourのMOPだった、オチャイくんのハイライト動画置いておきますね。

Gリーグ エリートキャンプでは3.1秒未満は、マックス・エイスミスくん*(Max Abmas)の3.06秒だけ。次いでジャマリー・ブーイエくん(Jamaree Bouyea)が3.11秒、トレビン・ブラウンくん(Trevin Brown)の3.13秒。ここまでがTOP3。

PITのTOP3は、ファッツ・ラッセルくん(Fatts Russell)の3.076秒、スタンリー・ウムデくん(Stanley Umude)の3.136秒、ジャマリー・ブーイエくん(Jamaree Bouyea)の3.199秒。

ブーイエくんはPITとGリーグ エリートキャンプの両方に参加しています。他にもそいういうコが何人かいるので、Sprintのタイム比べてみたんですが、わりとみんな0.1秒以内の違いしかなくって、へー安定したタイムが出るものんだなーと思いました。

靴なし身長6-8以上だと、ムーサ・ディアバテくん(Moussa Diabate)の3.26秒、クリスチャン・コロコくん(Christian Koloko)の3.27秒あたりが速いです。

クリスチャン・コロコくんはカメルーンのドゥアラ出身です。コロコくんの動画置いておきますね。

ドラフトコンバインの3/4 Court Sprintで一番遅かったのは、オーランド・ロビンソンくん(Orlando Robinson)の3.55秒。2番目に遅かったのは、ジェイリン・ウィリアムスくん(Jaylin Williams)の3.5秒、次いでトレビオン・ウィリアムスくん(Trevion Williams)の3.45秒。

去年は3番目に遅かったコが3.35秒だったんですが、今年は3.4秒より遅いコが7人います。やっぱり去年は全体的にタイムが早かったのかなぁ。

Gリーグ エリートキャンプで一番遅かったのは、デビッド・マコーマックくん(David McCormack)の3.63秒、2番目に遅かったのはブラディ・マネクくん(Brady Manek)の3.59秒、3番目に遅かったのは、ケネス・ロフトン・Jrくん(kenneth Lofton Jr.)の3.51秒。

ロフトンくんSprint測定時の動画、身体測定のとこにも貼りましたけどここにも置いておきますね。

PITで3/4 Court Sprintの遅かったTOP3は、ジョシュ・カールトンくん(Josh Carlton)の3.714秒、マリク・ウイリアムスくん(Malik Williams)の3.661秒、ゲイジ・プリムくん(Gaige Prim)の3.608秒。

全体の平均は3.32秒くらい。
イベントごとの平均は、ドラフトコンバインが3.26秒くらい、Gリーグ エリートキャンプが3.32秒くらい、PITの平均が3.37秒くらいでした。

Lane Agility

ドラフトコンバインのLane Agilityで一番速かったのは、ジュリアン・ストラウザーくん*(Julian Strawther)くんの10.3秒。2番目に速かったのは、アンドリュー・ネムハードくん(Andrew Nembhard)の10.46秒とGonzaga勢がTOP2でした。3番目に速かったのは、ジェイク・ラレビアくん(Jake LaRavia)の10.58秒。

ネムハードくんは2019年のGリーグ エリートキャンプに参加していて、その時の測定では10.77秒でした。ドラフトコンバイのスクリメージのハイライト動画を置いておきますね。

次いで、タクエビオン・スミスくん*の10.63秒、ケネディ・チャンドラーくんの10.73秒までがドラフトコンバインでのTOP5。

ケネディ・チャンドラーくんのLane Agility測定時の動画があったので置いときます。後ろの方では誰かがShuttle Runの測定してますね。

Gリーグ エリートキャンプのLane Agilityで一番速かったのは、カイラー・エドワーズくん(Kyler Edwards)くんの10.63秒。2番目に早かったのは、マイケル・デボーくん(Michael Devoe)の10.839秒。3番目に早かったのは、アレン・フラニガンくん*(Allen Flaniga)の10.85秒。

マイケル・デボーくん、高校時代はネンバードくん…もといネムハードくんとチームメイトでした。当時は背格好とか髪型とか似ててたびたび見間違えそうになってました。デボーくんのハイライト動画置いておきますね。

高校時代のインタビューでネンバードくんがデボーくんと間違えられてるのとかあってその動画すごく好きなんだけど、それ置いとくのは別の機会にしますね。(自分だけ見てニッコリ

PITのLane Agility TOP3は、クエントン・ジャクソンくん(Quenton Jackson)の10.51秒、ジョーダン・アッシャーくん(Jordan Usher)の10.617秒、チャーリー・ムーアくん(Charlie Moore)の10.673秒でした。

ドラフトコンバインのLane Agilityで一番遅かったのは、トレビオン・ウィリアムスくんの12.75秒。2番目に遅かったのは、パトリック・ボールドウィン・Jrくん(Patrick Baldwin Jr.)の12.25秒、3番目はコフィ・コーバーンくんの12.11秒で、この3人が12秒超え。

高校時代のパトリック・ボールドウィンくん vs パオロ・バンケロくんのハイライト動画を置いておきますね。

Gリーグ エリートキャンプのLane Agilityで一番遅かったのは、デビッド・マコーマックくんの12.59秒。2番目に遅かったのはKok Yatくんの12.43秒、3番目はBrison Greshamくんの12.216秒。

PITのLane Agilityで一番遅かったのは、アイザイア・ウェイリーくん(Isaiah Whaley)の12.786秒、ダラス・ウォルトンくん(Dallas Walton)の12.516秒、ジョシュ・カールトンうん(Josh Carlton)の12.462秒。

全体の平均は11.38秒くらい。
イベントごとの平均は、ドラフトコンバインが11.2秒くらい、Gリーグ エリートキャンプとPITは11.47秒くらいでした。

Shuttle Run

ドラフトコンバイン公式測定値のページでは「Shuttle Run」という名称になっていますが、Gリーグ エリートキャンプでは「Lane Shuttle」、PITでは「Reaction Shuttle」という名称になっています。

また、ドラフトコンバインとPITでは数値は1つだけなのに対して、Gリーグ エリートキャンプでは「Left」と「Right」の2つの数値があります。

ドラフトコンバインでは、左右どちらかのライトがランダムに点灯して、ライトの点灯した方向へスタートする方式で、規定回数トライして良いタイムが採用されているはず。

さっきのケネディ・チャンドラーくんのLane Agility測定動画に、後ろの方でShuttle Run測定してるコが映ってましたが、ちょうどランプが光って右にスタートするとこが見えましたね。

ドラフトコンバインのようなランダム方式とは別に、最初から右に行くか左に行くか決めておいて測定する方式もあるそうです。コロナ禍でドラフトコンバインがバーチャル開催だった年、例年よりShuttle Runのタイムが速くって、その時に話題になってました。(過去記事

Gリーグ エリートキャンプが、この左右決め打ち方式なのかどうかは不明なのですが、測定会場が違えば方式違うこともあるというとは、心に留め置いておいたほうがよいかと。

前置きが長くなりましたが。

ドラフトコンバインのShuttle Runで一番速かったのは、ダイソン・ダニエルズくん(Dyson Daniels)の2.81秒。2番目に速かったのは、ジェイク・ラレビアくんとケネディ・チャンドラーくんの2.89秒、3番目に速かったのはムーサ・ディアバテくんの2.9秒。3秒未満はこの4人。

ダイソン・ダニエルズくんは、オーストラリアの出身。NBL1のBendigo BravesやNBA Global Academyを経て、2021-22シーズンはGリーグ イグナイトでプレーしていました。イグナイトでのハイライト動画を置いておきますね。

あとは、3.01秒だったのがコリン・ガレスピーくん(Collin Gillespie)、3.02秒だったコがたくさんいて、アンドリュー・ネムハードくん、マックス・クリスティーくん、キーオン・エリスくん(Keon Ellis)、レナード・ミラーくん(Leonard Miller)、ジャスティン・ルイスくん(Justin Lewis)。ここまでがTOP5のタイム。

Gリーグ エリートキャンプのShuttle Runで一番速かったのは、ベイラー・シャイアマンくん(Baylor Sheierman)の2.876秒(右)、2番目に速かったのは、ケベ・アルマくん(Keve Aluma)の2.952秒、3番目に速かったのは、カイル・フォスターくん(Kyle Foster)の3.003秒でした。

ケベ・アルマくん昨年はGリーグ エリートキャンプに参加していてその時も2.92秒でした。ハイライト動画置いておきますね。

PITのShuttle Runde一番速かったのは、ジャバンテ・マッコイくん(Javante McCoy)の2.84秒、2番目に速かったのはジャレッド・ローデンくん(Jared Rhoden)の2.876秒、3番目に速かったのは、ファッツ・ラッセルくんの2.926秒。あと、ルーカス・ウィリアムスくん(Lucas Williamson)の2.978秒までが3秒未満。

ジャレッド・ローデンくんは、Gリーグ エリートキャンプでも測定していてそちらでは、右が3.27秒、左が3.05秒でした。測定方法が同じなのか違うのかはわかりませんが、結構違いますね。ローデンくんの動画置いておきますね。

※追記
Shuttle Runの遅かったコたちのことを書くのを忘れてました…ドラフトコンバインだけ書いておくと、一番遅かったのはトレビオン・ウィリアムスくんの3.46秒、2番目に遅かったのはジュリアン・ストラウザーくん*の3.37秒、3番目がトレバー・キールズくん(Trevor Keels)の3.32秒。

次いで、コフィ・コーバーンくん(Kofi Cockburn)とドリュー・ティミくん*(Drew Timme)の3.31秒、パトリック・ボールドウィン・Jrくんの3.3秒。この6人が3.3秒超えでした。

この6人のうち、5人はLane Agilityも遅いのですが、ジュリアン・ストラウザーくんのLane AgilityはTOP5の速さです。
※追記ここまで

イベント別の平均は、ドラフトコンバインが3.13秒くらい、Gリーグ エリートキャンプとPITの平均は3.2秒くらいでした。Gリーグ エリートキャンプは、左右どちらか速い方で平均を出しています。

スピード系項目の測定方法は、2018年のこちらの記事に図と動画付きでまとまっています。ご参考までに。
The Technology Behind Combine Testing | 2018 NBA Draft Combine – Fusion Sport

今回はここまで!
次回はジャンプ系、最高到達点、全体的に身体能力が高そうなコたちについて。

身体測定についてはこちらで。
身体測定 前編 / 身体測定 後編

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