NBAドラフト 2025 予習 : 身体測定 後編

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現地6/15にNBA側のアーリーエントリー撤回期限を迎えたので、最終的なアーリーエントリー選手のリストが公式からも発表されています。 ドラフトに残った選手は46名で昨年よりもさらに減っています。
Thirteen additional early entry candidates withdraw from 2025 NBA Draft | NBA.com

アーリーエントリーについてのあれやこれやは、ちょっとドラフト前には書けそうにないから夏の自由研究かなー(これ書かないフラグでは)。

では引き続き、ドラフトコンバインやGリーグ エリートキャンプでの身体測定結果を見ていきたいと思います。
今回はWingspanとStanding Reach。
身長と体重については、身体測定 前編 で。

例年Wingspanから書き始めると先にモチベーションを消費しすぎるからと、昨年はStanding Reachからにしてみたんだけど、それはそれで数値が怪しかったりしてなかなかエンジンかかんないということがわかったので、今年はまたWingspanからにしました。

それぞれの測定結果は公式サイトで確認することができます。

▽NBA
Draft Combine Anthrometric | Stats | NBA.com
▽Gリーグ エリートキャンプ
2025 G League Elite Camp Official Testing Results – The NBA G League
▽P.I.T
2025-PIT-Final-Tournament-Stats.pdf(PDF)
※なぜか同じページが何回も繰り返し出てくるので、12ページ以降を見るのがよさそう

名前に* 印をつけた選手は、アーリーエントリーを撤回しています。

Wingspan

Wingspanが一番長いのは、ドラフトコンバインのカマン・マルアチくん (Khaman Maluach) の7′6.75″ (約230.5cm)。
昨年・一昨年とイーディくんがいたので、たいしたことないような気がしちゃうけど、そんなことないからね!(自分に言い聞かせる)

マルアチくんは南スーダンの出身で、バスケをはじめたのは13歳の時だそうです。彼のここまでの経緯がわかる良い動画がDuke公式から出てるので置いておきますね。

2番目に長かったのは、ドラフトコンバインのトーマス・ソーバーくん (Thomas Sorber)とライアン・カルクブレンナーくん (Ryan Kalkbrenner)、エリートキャンプのアマリ・ウィリアムスくん (Amari Williams)で、7′6″ (約228.5cm)。次いで、エリートキャンプのネイト・ビットルくん* (Nate Bittle) の7′5.75″ (約228cm) で、ここまでがTOP5。

Wingspanが一番短かったのは、エリートキャンプのSean Pedullaくんの6′1.75″ (約187.5cm)、ドラフトコンバインのマーク・シアーズくん (Mark Sears) の6′2″ (約188cm)、エリートキャンプからドラフトコンバインに招待されたライアン・ネムハードくん (Ryan Nembhard)の6′2.25″ (約188.5cm)。

身長比でWingspanの長いTOP5

靴なし身長 / Wingspan / 身長に対するWingspanの比率(Wingspan÷身長)

1. セドリック・カワード (Cedric Coward)
6′5.25″ (約196cm) / 7′2.25″ (約219cm) / 1.1165
ドラフトコンバイン

      2. ラシーア・フレミング (Rasheer Fleming)
      6′8.25″ (約204cm) / 7′5.25″ (約227cm) / 1.1121
      ドラフトコンバイン

      3. トーマス・ソーバー (Thomas Sorber)
      6′9.25″ (約206.5cm) / 7′6″ (約228.5cm) / 1.1077
      ドラフトコンバイン

      4. ブランドン・ストラウド (Brandon Stroud)
      6′5.5″ (約197cm) / 7′1.25″ (約216.5cm) / 1.1
      エリートキャンプ

      5. チェイス・ハンター (Chase Hunter)
      6′1.75″ (約187.5cm) / 6′8.75″ (約205cm) / 1.0949
      エリートキャンプ

      上位4名はWingspan/身長比が、1.1以上なのよい眺めですね…(昨年は1人しかいなかった)。
      とはいえ、過去と比較すると多いというわけでもありません(昨年が少なかった)。

      セドリックカワードくん、Dukeへのトランスファーを取りやめてドラフトに残ったこと以外あんまり知らなかったんですが、大学1年目はD3校, 2年目・3年目はEarstern Washington, 4年目の昨季Washington Stateでは、肩のケガのためにシーズン序盤しかプレーしていなかったんですね。

      身長6-3未満に限定すると、5位に入ったチェイス・ハンターくんの次に身長比でWingspanが長いのは、ケイレブ・ラブくんの1.0875。 6′2.25″ (約188.5cm) / 6′8.75″ (約205.cm)

      残念ながらタイリースマキシーくんはドラフトコンバインでの測定数値がないので、この答え合わせはできないんですが、高校時代の測定結果から推測すると概ね印象はあってるんじゃないかと。

      ケイレブラブくん、今年のドラフト候補生で1番好きな選手といっても過言ではないかと。
      5シーズンのカレッジキャリアで、良い時も悪い時もあったけれど、ホントにホントにカッコよかたぁ…
      カレッジキャリアで出場したすべてのNCAAトーナメントのハイライトをまとめた動画があるので、置いておきますね。

      ちなみにドラフトコンバイン、GリーグエリートキャンプあわせたWingspan/身長の平均は、約1.052で昨年と同じくらいでした。

      身長比でWingspanの短い選手

      身長比1未満の選手が2名いました。

      コビー・ブレア (Koby Brea)
      6′5.75″ (約197.5cm) / 6′5.25″ (約196cm) / 0.9935
      ドラフトコンバイン

      ジョン・プラキデス (John Poulakidas)
      6′4.5″ (約194cm) / 6′3.25″ (約191cm) / 0.9837
      エリートキャンプ

      PITの測定でWingspanの長い選手

      測定値でも身長比でも、Wingspanの一番長い選手はPITにいました(昨年もそうだったよな)。
      PITの測定でWingspanが一番長かったのは、ウーマル・バロくん (Oumar Ballo) で7′7″ (約231cm)。

      身長比でもWingspanの一番長い選手はPITにいました。PITは靴あり身長なので、身長比の数値は靴なし身長より小さくなるのですが、それでもセドリック・カワードくんを上回っているので、靴なしだと1.12を超えるかもしれません。

      ジョー・バミシル (Joe Bamisile)
      靴あり6′4″ (約193cm) / 7′0.5″ (約214.5cm) / 1.1118

      バミシルくんのよいハイライト動画がなかったので、今年のNCAAトーナメントでBYUと対戦した時のフルゲーム動画を置いてきますね。

      あとPITで個人的に特筆しておきたいのが、マシュー・クリーブランドくん (Matthew Cleveland)。靴あり身長6′5.25″ (約196cm)、Wingspan 6′11.5″ (約212cm)でかなり好みな比率。高校時代からやんわりと、でもなんか好きな気がすると思ってたのは実はそこだったのかしら。

      あーー、体型だよっ、長さの比率が好みなんだよ!!って、この時の自分に伝えたい!!!

      っていうか、こーゆーこと他にもあったじゃんっ!!!!!

      今年のドラフト予習で得た教訓。
      「あんまり見たことないのに遠目やチラ見で見分けられる場合は、体型(主に長さの比率)が好みな可能性が高い」

      あーもぉここに気づいたからドラフト予習で思い残すことないわ。

      Standing Reach

      Standing Reachが一番高いのは、ロコ・ジカースキーくん (Rocco Zikarsky)で、9′6.5″ (約291cm)。
      2番目に高いのはカマン・マルアチくんで、9′6″ (約289.5cm)。2人ともドラフトコンバインでの測定です。3番目に高かったのは、エリートキャンプのネイト・ビットルくん* が9′5″ (約287cm)。

      次いで、ドラフトコンバインのライアン・カルクブレンナーくんが9′4″ (約284.5cm)、ルーベン・チニエルくん* (Rueben Chinyelu) が9′3.5″ (約283cm)で、ここまでがTOP5。

      カルクブレンナーくんのNCAAトーナメントハイライトが公式から出てるので、置いておきますね。

      Standing Reachが一番低かったのは、ドラフトコンバインのマーク・シアーズくんの7′8.5″ (約235cm)、2番目に低かったのはエリートキャンプからドラフトコンバインに招待されたライアン・ネムハードくんの7′10″ (約239cm)、3番目に低かったのはウェイド・テイラーくん (Wade Taylor IV)の7′11″ (約241.5cm)でした。

      マークシアーズくんは昨年も一番低かったんですが、測定値は昨年よりも0.5インチ高くなってます。
      シアーズ先輩のハイライト動画は前編に置いといたんで、今年のトーナメントでBYUと対戦した時のフルゲーム動画置いておきますね。

      身長比でStanding Reachの高いTOP5

      靴なし身長 / Standing Reach / 身長に対するStanding Reachの比率(Standing REach÷身長)

      1. ルーベン・チニエル* (Rueben Chinyelu)
      6′9″ (約206cm) / 9′3.5″ (約283cm) / 1.3765
      エリートキャンプ

      2. ジェイレンド・ロウ* (Jaland Lowe)
      6′0″ (約183cm) / 8′3″ (約251.5cm) / 1.375
      エリートキャンプ

      3. セドリック・カワード (Cedric Coward)
      6′5.25″ (約196cm) / 8′10″ (約269cm) / 1.3721
      ドラフトコンバイン

      4. ウィル・リチャード (Will Richard)
      6′3.25″ (約191cm) / 8′7″ (約261.5cm) / 1.3687
      エリートキャンプ

      5. ブランドン・ストラウド (Brandon Stround)
      6′5.5″ (約197cm) / 8′10″ (約269cm) / 1.3677
      エリートキャンプ

      TOP5のうち4名はエリートキャンプ参加選手で、上位2名はドラフトエントリーを撤回しています。

      奇しくもTOP5にFloridaの選手が2名いるので、今年のNCAAトーナメント決勝戦のフルゲーム動画を置いておきますね。


      あと、ルーベンチニエルくん、今年のドラフトエントリーは撤回していますが良い記事があったので置いておきますね。2023年の記事。
      WSU’s Rueben Chinyelu is using the BAL to chase his dream of becoming a doctor – ESPN

      ちなみにドラフトコンバイン、Gリーグエリートキャンプあわせた平均は約1.33。概ね昨年と同じくらいかな。

      PITでの測定でStanding Reachの高い選手

      PITでStanding Reachが一番高かったのは、ジョナス・エイドゥーくん (Jonas Aidoo)で9′4″ (約284.5cm)。身長比でもPITで2番目に高いです。

      エイドゥーくんの良い公式ハイライト動画がなかったので(SECあるある)、今年のNCAAトーナメントでKansasと対戦した時のフルゲーム動画を置いておきますね。

      PITで身長比Standing Reachが一番高かったのは、身長比Wingspanも一番長かったジョー・バミシルくんでした。靴あり身長6′4″(約193cm)で、Standing Reachが8′7.5″ (約263cm)。

      真の腕長

      今年のドラフトコンバインで、真の腕長といえるのはセドリック・カワードくんでしょう。
      昨年は「真の腕長」該当者なしだったので、今年は豊作🙌

      靴なし身長 / Wingspan / Standing Reach
      6′5.25″ (約196cm) / 7′2.25″ (約219cm) / 8′10″ (約269cm)

      カワードくんの経歴については、Wingspanのとこでもチラッと書きましたが、良い記事が出てたので置いておきますね。
      Cedric Coward’s path to the NBA Draft shouldn’t be possible – CBSSports.com

      あとPITのジョー・バミシルくんも、真の腕長といえるでしょう。
      靴あり身長 / Wingspan / Standing Reach
      6′4″ (約193cm) / 7′0.5″ (約214.5cm) / 8′7.5″ (約263cm)

      今年のWingspan系

      Wingspanが長いわりには、Standing Reachはそれほどでもないコのことを「Wingspan系」と呼んでいます。アタシはWingspan系が好きなので、毎年ここを重視しています。

      今年は昨年ほど顕著なWingspan系はいないんだけど、強いて挙げるなら、トーマス・ソーバーくんとハンター・サリスくん (Hunrer Sallis)かなー。

      靴なし身長 / Wingspan / Standing Reach

      トーマス・ソーバー (Thomas Sorber)
      6′9.25″ (約206.5cm) / 7′6″ (約228.5cm) / 9′1″ (約277cm)
      ドラフトコンバイン

      エリートキャンプのディラン・カードウェルくん (Dylan Cardwell) は、ソーバーくんと同じStanding Reach 9′1″で、身長も同じくらいの6′9.75″だけど、Wingspanは7′0.75″とソーバーくんよりだいぶ短いです。

      ハンター・サリス (Hunter Sallis)
      6′3.75″ (約192.5cm) / 6′10″ (約208cm) / 8′4″ (約254cm)
      ドラフトコンバイン

      ドラフトコンバインのチャズ・ラニアーくん (Chaz Lanier)は、身長はハンターサリスくんと同じ6′3.75″ 、Wingspanはちょっと短い6′9″ですが、Standing Reachは8′5.5″と1.5インチほど高いです。

      ハンターサリスくん(実況の発音聞いてるとサラスっぽい)、高校時代は結構(わざわざ課金して試合見たり、学年のお気に入りTOP5に入れるかどうか悩むくらいには)好きだったんだけど、カレッジでは結局あんまり見なかったなー。

      PITのWingspanのとこで挙げたマシュークリーブランドくんは、そこそこのWingspan系でした。WingspanとStanding Reachはそのままで身長がもう1インチくらい低いとたぶん、ドンピシャで好みなんだよな。

      身体測定編はここまでで、次回からは体力測定編。
      果たしてドラフト前に書き終わるのか否か。

      本文中に今年のNCAAトーナメントのフルゲーム動画をいくつか置いておきましたが、全試合公式YouTubeチャンネルで見ることができるので、ドラフト予習にぜひ。今年の試合だけをプレイリストにしたので、リンク置いておきますね。
      2025 NCAA men’s basketball tournament games FULL REPLAY – YouTube

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