NBAドラフト2023 : NCAAの定めたアーリーエントリー撤回期限

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現地5/31に、NCAAが定めた「来季もカレッジでプレーするためのアーリーエントリー撤回期限」を迎えたので、カレッジに戻ることを決めた選手たちは、すでにエントリーを撤回しています。

エントリーを取り下げた選手のリストはNBAの公式サイトで。
108 early entry candidates withdraw from NBA Draft 2023 | NBA.com

NBA側のアーリーエントリー撤回期限はドラフトの10日前の現地6/12なので、カレッジからエントリーした選手以外はその日までに撤回することになります。カレッジ組の選手たちも、カレッジに戻ってプレーしないのであればその日まで撤回が可能です。

今回の本題はこれで終わり。

こっからは、撤回状況眺めて思ったこととか調べたこととかあれこれと、未来の自分のためのメモ。

アーリーエントリーの撤回情報を眺めて思ったこと調べたこと

続々と出てくるエントリー撤回情報を眺めていた感じでは、ずいぶん多いような気がしたんですが、昨年の撤退者数は112名だったので、そんなに違いはありません(むしろ数人少ない)。とはいえ、過去記事に書いたようにそもそも今年はアーリーエントリーの人数自体が少なかったので、割合としては去年より多いです。

アーリーエントリーの締切時点でカレッジからのエントリーは192名だったので、アーリーエントリー選手は84名がドラフトに残ったということになります。(去年は247名がエントリー、112名撤回で残ったのは135名)

ただし、この数字にはコロナ禍特例で追加のプレー資格が残っているSeniorの選手が含まれています。平時はSeniorの選手は自動エントリー対象なので、アーリーエントリーの人数には含まれません。

なので、Seniorを除いた通常のアーリーエントリー対象の人数で比べてみると、ドラフトに残ったアーリーエントリー選手は昨年よりも15人以上少ないようです。

20222023
エントリー人数123104
撤退者数6159
残った人数6245
Seniorを除いたアーリーエントリーの人数。これ2016年以降の数字ぜんぶ比較したいな…

撤退者の割合や残った選手の数によって、撤回がすごく多いように感じたのかというと、それよりは、ドラフトコンバインとGリーグ エリートキャンプに参加した選手がたくさん撤退したことの方が、大きかったんじゃないかと思ってます。つまり、名前を見たことある選手の撤回が多かったんだと。

ドラフトコンバインとGリーグ エリートキャンプに参加したのに、アーリーエントリーを撤回した選手の人数を昨年と比べると、なんと2倍近くになってます。

20222023
コンバイン組714
エリートキャンプ組1121
合計1835
ドラフトコンバインとGリーグエリートキャンプへの参加者のうち、アーリーエントリーを撤回した人数

※Gリーグエリートキャンプからドラフトコンバインに招待した選手は、エリートキャンプ組の人数に含めています。2022年のコンバイン組には、カレッジには戻らなかった(進学しなかった)けどエントリーは撤回したレナード・ミラーくんが含まれています。

さらに学年ごとの撤退者数を見てみると、Freshman(One-and-Done)の撤退が多くなっています。1シーズンでNBA入りしようというくらいなので前評判の高いコが多いから、撤退したのが目立つんじゃないかと。

20222023
Fr39
So1112
Jr4738
Sr5149
学年別のアーリーエントリー撤退者の人数

ほんとはもうちょっと細かいとこまで調べて比較するべきなんだけど、まぁざっくり参考までというこで。もろもろ数値は目視とか手動で数えてるので、著しい間違いがあったら、お知らせいただけると助かります!!!

あとこれ撤退者数ベースで比較したから、残った選手の内訳でも比較したいよね…

なぜカレッジに戻る選手が増えたのか

まずは、学生選手(Student-Athlete)が、NIL(Name, Image and Likeness)で利益を得ることができるなったというのは大きな要因の1つかなと。お金を稼ぐために急いでプロにならなくてもいいし、なんならカレッジにいた方が稼げたりするケースもあるだろうし。

ここではNILについては詳しく書かないので、公式サイトへのリンクを置いておきますね。
NCAA adopts interim name, image and likeness policy – NCAA.org

Dukeのジェレミー・ローチくんとUNCのアーマンド・ベイコットくんの、ドラフトエントリーとNILについての記事があるのでこちらもご参考までに。

How NIL influenced Duke guard Jeremy Roach’s decision between NBA, return to school

Armando Bacot easily could have entered the NBA Draft. Then NIL changed the math. – Sports Illustrated (2022年の記事)

ちなみに、SponsorUnitedってとこの「2022-23 NIL Marketing Partnerships Report」によるとNCAA男子バスケでNIL契約数が一番多いのは、ベイコットくんらしいです

さらに、Transfer portalOne-time transfer exeptionで、他のチームに移りやすくなったというのも、カレッジに戻りやすくなった要因かもしれません。別のチームに移って評価を上げたいとか、もっと稼ぎたいとかそいういう方向に進みやすくなったのかも。

あとこれは今年特有の要因かもですが、来年2024年のドラフトはそこかしこで「weak」だと言われていて、来年エントリーした方がより上位で指名されるんじゃないかみたいな話もちらちら見かけたので、そんな目論見もあるのかもしれません。

イグナイトとOTEからのドラフト対象選手

ところで、話は変わりますが。

過去記事にも書きましたが、Gリーグ イグナイトやOvertime Eliteに所属している選手たちは、自動エントリー対象なので、アーリーエントリーのリストには名前がありません。

特にOTEの方は、トンプソンくんたち以外に誰が今年のドラフト対象なのか把握してなかったので、自分用に調べたものを、ここにも書いておきます。こちらも認識違うとこがあったら、ご指摘いただけると助かります!!

全員名前からは、リーグの公式プロフにリンクしています。スタッツも見れるよ。

Gリーグ イグナイト

スクート・ヘンダーソン (Scoot Henderson)

モハべ・キング (Mojave King)

シディ・シソコ (Sidy Cissoko)

レナード・ミラー (Leonard Miller)

エフェ・アボギディ (Efe Abogidi)
NBAアカデミーからNCAA、昨年アーリーエントリーするも撤回してイグナイトという変わったルート。ただ2022-23シーズンはあまりプレーしなかったみたい

アボギディくん以外はNBAドラフトコンバインに参加しました。

Overtime Elite

昨年もそうですが、今年のドラフト対象のコたちもOTEの最初のシーズンに契約したコたちなので、OTE入りの時点でカレッジでプレーする資格は失っています。(来年以降はOTE→カレッジ→NBAパターンも出てくるかと)

全員Class of 2022なので、高校卒業の後もう1シーズンをOTEで過ごしたということになるはずです。

アメン・トンプソン (Amen Thompson)

アサー・トンプソン (Ausar Thompson)

ジェイジアン・ゴートマン (Jazian Gortman)
Gリーグ エリートキャンプからドラフトコンバインに参加

ジェイレン・マーティン (Jaylen Martin)
Gリーグ エリートキャンプに参加

ブライス・グリッグス (Bryce Griggs)

デボンテ・コブス (De’Vontes Cobbs)

TJ・クラーク (TJ Clark)

ジョネッド・ウォーカー (Johned Walker)
シーズン途中でOTE辞めてプエルトリコのプロチームに移ったっぽい(詳細未確認)

No Cellingsに、ジェイジアン・ゴートマンくんとジェイレン・ルイスくん、ブライス・グリッグスくんのスカウティング記事があったのでリンク置いときますね。
2023 NBA Draft: Scouting Overtime Elite | The Morning Dunk

ドラフト超上位指名候補に、スクートくんとトンプソンくんたちがいるのは今年のドラフトの象徴的なとこだと思うんですが、(OTEはともかく)来季のイグナイトのメンバーを見ても今後そういう方向になっていくのかなーとか、高卒NBA入りはおそらく復活しないんじゃないかと思うので、それによってOTEやイグナイト入りが増えるのかなとか、そもそもOTEはフツーの高校寄りになってきてるけどどうなるのかとか、OTEからカレッジに進んだコたちとかOTEからのイグナイト入りとかも出てきたし、ここら辺考え始めるとどんどん脱線していくので、そこら辺はまた機会があったら。(まぁたいがいそういうのは放置なんだけど)

またなんか本筋じゃないとこに熱意注いじゃいましたけど、モチベーション高めていきたいと思いますっ

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