NBAドラフト2023 予習 : 難読名前のカタカナ表記を考える

今年のドラフト候補生は、名前のカタカナ表記の悩ましいコが多い気がするので、個人的にわかりにくいと思ったコをまとめてみました。

前から何度か書いているんですが、アタシはあんまり原音主義にはこだわってなくって、慣用的な表記があればそちらを採用することが多いです。

そもそも外来語のカタカナ表記はかならずしも原語の発音を正確に表しているものではないし、どうがんばってもカタカナで書き表せない音とかあるし、ビミョーな音をどのカタカナに当てはめるかっていう感覚も人それぞれだと思うので。

カタカナで書かなきゃいいじゃんってのもあるんですが、名前読めないと覚えてもらえないし!お気に入りクンたちのこと覚えてほしいし!という気持ちでカタカナ表記にしています。

ここに書いているカタカナ表記が正解だというつもりはぜんっぜんありません。でも、せっかくだから1回くらいは音声聞いて、考えてみて欲しいなーと思ってます。今回書いた全員分、本人の発音が聞ける動画なんかをつけてあるので!

あ、あと例によって海外選手はぜんぜん知らないので、ウェンビー以外は書いてません。悪しからず。他にも今年のドラフト候補生で、名前のカタカナ表記が話題になってるコがいたら、教えてくださーい。

Victor Wembanyama
ビクトル・ウェンバニャマ

Victorの本人発音は、アタシの耳には「ビクトー」って聞こえるんですが、慣用的には「ビクトル(というかヴィクトル?)」って書くのが相応しいのかなと(仏語だし)。米語発音では「ビクター」だと思いますが、「ビクター」には聞こえないので、仏語風を採用しました。

Wembanyamaのカタカナ表記は物議を醸してる気がしますが、聞いてみれば一目…一聴瞭然かと。

NBA公式の以下の動画でも本人発音聞けますが、上の動画の方が聞き取りやすいです。

本人はフランス生まれですが、パパさんがコンゴ出身なので、「Wembanyama」はコンゴ由来の名前なのかもしれません。

Amen Thompson
アメン・トンプソン

難しい名前ではないんですが、米語的に考えると「エイメン」かなって思っちゃいますけど、「アメン」です。
動画の冒頭で本人が名前を言っています。

Ausar Thompson
アサー・トンプソン

カタカナでは「オーサー」って書かれてるのをちらほら見かけるんですが、本人発音聞く限りでは「アサー」かなと。アーサーでもなさそう。
こちらも動画の冒頭で本人が名前を言っています。

参考までに、OTE公式動画で他者発音が聞ける動画も置いておきますね。

あとトンプソンくんたちについては、別途予習を書いてるので、そちらもそうぞ。
▷NBAドラフト2023 予習 : アメン・トンプソン, アサー・トンプソン

Emoni Bates
イマニ・ベイツ

カタカナでは「エモニ」って書かれているのを多くみかけますが、本人発音聞くと「イマニ」だと思います。

あと、こちらの動画の最初のとこでイマニくんのママさんが名前を言っています。こちらの方が聞き取りやすくて、かなりハッキリ「イマニ」です。

Jarace Walker
ジェイレス・ウォーカー

難しい名前ではないんですが、この動画見た時に、へーそうなんだって思ったので。
この動画の最初の方で、出演者全員自分の名前を言ってます。おすすめのおもしろ動画なので、ぜひぜんぶ見て欲しい!

Jazian Gortman
ジェイジアン・ゴートマン

こちらも「Ja」ではじまって「ジェイ」ですね。実際の発音は「ジェイジエン」寄りな感じだけど、カタカナ表示にするなら「ジェイジアン」でいいような気がします。
動画の55秒くらいのとこで本人が名前を言ってます。

Jaime Jaquez
ハイメ・ハケス

スペイン語の読み方だということを知らないと、音と字面が合わなくて戸惑うかもしれません。ハケスくんはメキシコ系です。

Oscar Tshiebwe
オスカー・シブエ

動画の7分15秒くらいのところから、ラストネームの発音について本人が説明してくれてます。

本来はフランス語の発音だけど、もうちょっと簡単に「シブエ」って呼んで…というようなことを言ってます(意訳)。なので、カタカナ表記も米語風に「シブエ」でいいのかなと。

ちなみにこっちの2019年の動画だと、本人発音は「シュブエ」と「チュブエ」の中間みたいな音に聞こえます。

Olivier-Maxence Prosper
オリビエ=マクセンス・プロスパー

調べてみたら、わりと思ったまんまだったんですが、仏語圏出身なので一応確認。カレッジの公式プロフページに本人発音の音声が記載されています。名前の横の耳マークを押すと聞けます。
通称はO-Max。

Olivier-Maxence Prosper – Men’s Basketball – Marquette University Athletics

Mojave King
モハべ・キング

Googleの検索結果に「モジェイブ」って出てきました…
あれは機械翻訳もしくは日本語ウィキペの表記がそのまま出てくるとかなので、必ずしも正解ってわけではないので(むしろ変なことの方が多い気が)注意が必要です。
動画の冒頭で本人が名前を言ってます。

Terquavion Smith
タクエビオン・スミス

アタシはずっと「タクエビオン」って書いてるんですが、実際の発音は(実況なんかの他者発音でも)「トゥクエビオン」寄りな気がします。ちょっと悩ましいけど、アタシはきっと今後も「タクエビオン」って書くでしょう。

タクエビオンスミスくんのカレッジでのフルゲーム動画や、ミニドキュメンタリーをまとめたYouTubeのプレーリスト作ったので、ぜひ見てください!プレーしてるとこほんっとカッコいいから🔥
NBA Draft 2023: Terquavion Smith – YouTube

D’Moi Hodge
ドゥモイ・ホッジ

カタカナにするなら「ダモイ」でも「ドモイ」でもいい気がするんですが(いや決して投げやりなわけではなく)、本人発音は「ドゥモイ」に近い気がするので、一旦これで。

Brice Sensabaugh
ブライス・センシボー

アタシ的には、今年のドラフト候補生で最もカタカナ表記の難易度が高い名前です。

何度聞いてもアタシの耳には「シンシボー」っぽく聞こえるんですが、下に貼った本人発音動画で自動生成の英語字幕出すとその部分「sensible」って出てくるので、「sensible」に似た発音なんだろうということで、今のところ「センシボー」で落ち着いてます。(これはいずれ長いものに巻かれる日がくるような気がする…)

※7/14追記 ドラフト後の映像で本人が名前言ってるのがチーム公式から流れてきたんで、それも置いておきますね(やっぱりシンシボーに聞こえる…)

笑顔の破壊力やばい♡

ちなみに、よく聞き取れない時には、自動字幕出してみたりとか、再生速度を1/2にしてみたりとかしています。

Tosan Evbuomwan
トーサン・エウォーマ

最も難易度高いってさっき書いたばっかりですが、こちらも難易度高いです。

いくつかの記事(これとかこれとかこれとか)には、「Eh-WHOA-Ma」って書いてありました。カタカナにすると「エウォーマ」かなぁ。
本人発音はこちらの動画で。たしかに「エウォーマ」に聞こえるような。

ちょっと調べてみた感じだとナイジェリアのエド語の名前っぽいんだけど、確証はないです。

Osun Osunniyi
オシュン・オシュンイイ

ナイジェリアのヨルバ語の名前で、フルネームに2回出てくる「Osun」は神様の名前です。めっちゃいらない余談だと思いますけどアヨ・ドスンムくんの「Dosunmu」にもOsun入ってるんですよ。

残念ながら本人発音は見つけられなかったのですが、カレッジの公式ロスターページに発音ガイドの音声がついているので、これを正としていいのではないかと。

同じ音声を、The Name Engineの公式サイトでも聞くことができます。
Osun Osunniyi Pronunciation – The Name Engine

下記の動画の冒頭で名前を正しく発音されない話をしてるんだけど、本人発音はありません…その部分のテロップに正しい発音は「OH-SHOON-EEYEE」であると書かれています。(外部サイトに埋め込みできないのでリンク先で見てください)
(#11) Iowa State Cyclones Star Big Man, Osun Osunniyi — EPISODE 8 (2.6.23) – YouTube

2021年のこの記事の最後に、オシュンイイくんの名前が試合の実況でぜんぜん正しく発音されないって話が書かれています。
Bonnies Bottom Line 11/18: Two Things We Saw and Learned vs. Boise St.

Twitterで検索してみても、そういうこと言ってる人がけっこういるので実況の発音は信用できないと思ってよさそうです。笑

※The Name Engine: 正確な名前の発音を確認できるようにと立ち上げられたサービスです(参考)。O-Maxくんの公式プロフで聞ける音声も同じサービスを使っています。音声は本人発音もあるし、サービス側のナレーター(?)の発音の場合もあります。

Scoot Henderson
スクート・ヘンダーソン

「カタカナ」表記の話ではないんですが。

スクートくんの本名は「Starling」で、「Scoot」はニックネームです。

このニックネーム、2020年頃までは「Scoota」と書かれることが多くて、試合の実況でも「スクータ」って発音されてるのを聞いたことがあります。今でもスクートくんの地元アトランタ界隈の人がScootaって書いてるのを見かけることがあります。

参考に2020年9月のESPNリクルートランキングについてのツイートを置いておきますね。ここでも「Scoota」と書かれています。

現在は、NBA公式の表記が「Scoot」なので、それが正しいということでいいんですが、そういう経緯で「Scoota」って書いてる人がいるっていうのを覚えておくと、特に古い情報を探したい時なんかには便利かもしれません。

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