NBAドラフト2023 予習 : アメン・トンプソン, アサー・トンプソン

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できるとこからじゃんじゃん進めましょう。

アタシとしては、カレッジに戻らないことが確定するまでは、あんまりドラフト予習って書く気にはなれないんですよね。基本的にはカレッジに残って欲しいから。

でも、双子のトンプソンくんたちは、否応なしに2023年のドラフト対象だか、心置きなくドラフト予習書けちゃうじゃん!って気づいたから、実はこれオールスター前から書き始めていて、「こんな時期からドラフト予習とかすごくない?」ってドヤろうと思ってたのに、気づいたらこの時期でした…いやでもいつもより早い!(ドヤッ

といわけで、2023年のNBAドラフト上位指名候補生のアメン・トンプソンくんとアサー・トンプソンくんについて、フルゲーム動画もあります。

あ、昭和なワタクシといたましては、「Thompson Twins」っていうと真っ先にこれが思い浮かぶので、2人まとめて呼ぶ時には「双子のトンプソンくんたち」って書いてます。

名前のカタカナ表記

アタシは「アメン」(Amen)と「アサー」(Ausar)って書いてます。

Pro Insightのそれぞれのインタビュー動画冒頭で本人が名前を発音してますので、ご参考までに。しゃべるとそれぞれ雰囲気違うんだよね。

個人的にはAusarは「アサール」って書きたくなっちゃうんだけど、「アサー」って書くのが妥当なのかなと。(参考: 文化庁 外来語の表記 留意事項その2(細則的な事項)

※6/22追記
2人ともミドルネームは「XLNC」(excellenceと発音する)だとか。

Their parents, Troy and Maya, gave Amen and Ausar each the same middle name, after all: XLNC, as in excellence.

Getting to Know 2023 NBA Draft Prospects Amen and Ausar Thompson – The Ringer

年齢と学年

高校生のためのプロリーグ(と謳われている)「Overtime Elite」 (以下OTE) でプレーしていますが年齢的には高校生の年齢ではありません。2003年1月30日生まれの20歳。

学年としてはClass of 2022なので、今季のカレッジFreshmanと同期ですが、年齢は学年の中でも上の方です。

通常「高校」というのは9th gradeから12th gradeを指すのですが、2人は8th gradeの時から高校のチームでプレーしていました。

2017-188th grade高校チーム (middle school)
2018-199th grade高校Freshman
2019-2010th grade高校Sophomore
2020-2111th grade高校Junior
2021-2212th gradeOTE (高校Senior)
2022-23OTE

ある意味6年間高校たちとプレーしてた…とも言えるかも。

なぜ去年のドラフト対象ではなかったのか

前述のように2023年の今年20歳なったので、年齢的には2022年の時点でドラフト対象年齢である19歳に達しています。

また、「ドラフト年の1月1日より前に、世界のどこかのNBA以外のプロチームと選手契約を結んでプレーしている」という自動エントリーの条件(参考)も、2022年のドラフト時点でクリアしています。

にもかからわず、昨年のドラフト指名対象とならなかったのは「高校卒業から1シーズン経過している」という条件を満たしていなかったからのようです。この昨年の記事には、春(2022年春)に卒業見込みと書かれています。
Overtime Elite’s Amen and Ausar Thompson still enrolled in high school courses, not eligible for 2022 NBA Draft | Zagsblog

ちなみにOTEには学業プログラムがあって、ジョージア州の高校卒業資格を得ることができるそうです。
Overtime Elite Announces Academic and Life Skills Leadership Team

高校時代

「学年と年齢」のところで書いたように、トンプソンくんたちは8th gradeの時から高校チームでプレーしていました。

その年のフルゲーム動画があるので、置いておきますね。シーズン初めはどうだったのかわかりませんが、この試合にはスターターをで出場しています。

2018/01/17 Pine Crest vs University School

たぶん白いジャージーの15番(ちょっと髪の長い方)がアサーくんで、1番がアメンくんかと。

対戦相手のUniversity schoolには、スコッティ・バーンズくんとバーノン・キャリーくんがいます。スコッティ・バーンズくんは高校Sophomore、バーノン・キャリーくんはJuniorのシーズンです。

これね、スコッティ・バーンズくんのフルゲーム動画まとめ買いてる時にこの動画見つけて、内容確認するためにちらっと見た時に、実況でトンプソンくんたちの名前言ってたから気づいたんだよねー。

トンプソンくんたちのことは、OTE行きが決まるちょっと前くらいまでは全然知らなかったので、当時どれくらいの評価だったのか調べてみたところ、OTEと契約した際の公式リリースにリクルートランキングについて書かれていました。
Five-Star Prospects Amen and Ausar Thompson Sign With Overtime Elite

アメンくんは、ESPN 21位, 247Sports 31位, Rivals 38位。アサーくんは、ESPN 23位, 247Sports 30位, Rivals 40位。247はアサーくんの方が順位上だったんですね。

高校時代のフルゲーム動画は掘ればもっと出てくきそうな気がするんですが、一旦割愛して余力があったら掘り出して追記します。

OTE行きを発表する直前のAAUのハイライト動画を置いておきますね。

Overtime Elite (OTE)とは

さて。
ホントはこれ書く前にOTEとはなんぞやって記事を書きたかったけど書かなかったので(あるある)、ご存じない方のために超ざっくりと説明を。

Overtime Elite(OTE)は、2021年に高校生を対象としたプロリーグとして立ち上げられました。OTEと契約してサラリーをもらいプロバスケ選手としてプレーしながら、OTEによって用意されている教育システムで高校の勉強やライフスキルのトレーニングも受けられる…というのが概要です。

1シーズン目(2021-22)は、全員OTEと契約してサラリーをもらういわゆるプロ選手だけで、リーグは構成されていました。試合自体は外部の高校チームとも対戦してましたが。

2シーズン目(2022-23)、新規に契約した選手たちの中には、サラリー(という名目の金銭)をもらっていない選手たちがいます。NIL(という名目)での収入はあるはずですが、カレッジでプレーする資格を保持したままOTEと契約しています。

さらに2シーズン目は、リーグにOTE以外の高校が3チーム参入しました(参考)。Hillcrest Prep, Word of God, Our Saviour Lutheranの3チーム。この3チームに所属している選手たちは、OTEとの契約下にあるわけではありません。

なので、トンプソンくんたちのチームメイトも対戦相手も基本年下の高校生たちです。学年では1〜3学年下、年齢では2-3歳くらい下のコが多いのではないかと思います。これって、トンプソンくんたちを評価するにおいては、結構重要なんじゃないかとアタシは思っています。

OTE時代

学年と年齢のところで書いたように、トンプソンくんたちは2シーズンをOTEで過ごしました。スタッツは公式ページで確認することができますが、2021-22の分はアベレージしか見れないようです。

Amen Thompson | OTE
Ausar Thompson | OTE

2人ともシーズンゲームの平均では、3PT%は30%に届かず、FTは60%台と低め。ただ、アサーくんの方はプレーオフでめっちゃ確率上がってますね。

ちなみに、Mock Draftや巷の評価では、アメンくんの方が上なことが多い印象ですが、2022-23シーズンは、レギュラーシーズンのMVPもファイナルのMVPもアサーくんでした。

OTE全体のスタッツは以下のページで確認することができます。
Stats | OTE

OTEのフルゲーム動画

Overtime Eliteの試合は、公式YouTubeチャンネルで配信されているものもたくさんあります。あるんですけど、目的の試合を探しづらいんですよね…

なので、2人のチームの試合だけどYouTubeのプレーリストにしました。2シーズン分、ぜんぶで33試合あります。
NBA Draft 2023 : Amen and Ausar Thompson – YouTube

いくつかピックアップ。

2021-22シーズンは2人は別々のチームでした。アメンくんはTeam OTE、アサーくんはTeam Elite。2人が対戦している試合もいくつかあって、ファイナルも2人の対戦でした。

2022-23シーズンは、2人は同じチームです(City Reapers)。シーズン初めにはリーグ外の高校生チームとも対戦していて、これはCBC(Sierra Canyon)との試合です。対戦相手にはブロニーくんやアシュトンハーダウェイくんがいます。

これは2022-23シーズンのファイナル。トンプソンくんたちのドラフト前最後の試合です。

アタシはOTEの試合はシーズンゲームをいくつか見たことあるだけなんですが、どちらかというとショーケースっぽいような印象でした。どんな感じでやってるのかも含めて、気になる方は試合見てみてだくさい。

※8/29追記
Amazon Prime Videoで配信された試合も、日本から見れるようです。(シーズン開幕当初は見れなかった気がするんですが…)

Amazon Prime Videoで「Overtime Elite City Reapers」って検索すると出てきますよ。

2人のことを知るのにオススメの記事

アタシはバスケのことはよくわからないので、彼らのプレーについての分析なんかよりは、彼ら自身のことをよく知ることができる記事が好きです。

いくつかよい記事があったので、載せておきますね。

Getting to Know 2023 NBA Draft Prospects Amen and Ausar Thompson – The Ringer
2023年3月の記事。めっちゃ長いので、まだ機械翻訳でザッと眺めただけなんですが、2人の人柄がわかるような記事です。

ここだけで2人の好感度すっっごくあがりました。

They share an apartment and go everywhere together. They even share a pair of cheap headphones. One uses the left earbud, the other the right. They refuse to buy their own pairs. They don’t have driver’s licenses. They aren’t into fancy clothes or shoes. They had to be prodded to buy dress slacks for their high school graduation.

Getting to Know 2023 NBA Draft Prospects Amen and Ausar Thompson – The Ringer

Overtime Elite’s Thompson twins are NBA material – Sports Illustrated
1年ほど前、2022年3月の記事。こちらもすっごく長いです。

OTEでの最初のシーズンは、2人別々のチームだったんですが、それはスカウトが見分けやすくするためだったとか。

As with any set of identical twins, distinguishing Amen and Ausar can be a challenge. Overtime purposely placed them on separate teams, which aids scouts in telling them apart, but the distinctions between their games are subtle and require repeat viewings.

Overtime Elite’s Thompson twins are NBA material – Sports Illustrated

2023 NBA draft: Amen, Ausar Thompson aim for lottery picks – YahooSports
こちらも2022年3月の記事。インタビュー動画もついてます。

アメンくんの方がちょっと髪が長くて垂らしてる…というのはアサーくん談。(1年前の話ですが)

“Amen’s hair is a little longer and flops down a little more. That’s it,” Ausar said of telling the difference between the identical pair.

2023 NBA draft: Amen, Ausar Thompson aim for lottery picks – YahooSports

Top N.B.A. Prospects Skip College, but Not Stardom – The New York Times
2023年3月の記事。課金しろっていうアラート出るかも。
この記事はトンプソンくんたちだけでなく、スクートくんの話もあります。良い記事なのでぜひ。

他にもいい記事があったら、ぜひ教えてください!
何かみつけたら追記します。

※6/20追記
The Thompson twins are ready to introduce themselves to the NBA – ESPN
2023年5月の記事。長い記事ですが、よいエピソードがいろいろ盛り込まれています。個人的にはロバート・ディリングハムくん(Class of 2023)とのトラッシュトークの話が面白かった(ディリングハムくんを愛でる目線で)。

ミニドキュメンタリー(風)の動画を1つ。Boseとのタイアップ動画っぽいですが、オフコートで2人が一緒に過ごしてる姿を見れるのめずらしい気がするので。

過去の体力測定の結果

※この項は2023.5.23に追記しました

ドラフトコンバインが終了して、身体測定・体力測定の結果も出ています。

トンプソンくんたちの身体測定の数値はNBA公式サイトで確認できますが、残念ながら体力測定の数値はありません(参考)。

ただし、過去にOTEのPro Dayで行われた測定結果は、2021年と2022年の2回分が公表されているので、体力測定の結果だけ以下に掲載しておきます。ご参考までに。

アメン

20212022
Standing Vertical38インチ33インチ
Max Vertical44インチ40インチ
Lane Agility11.089.93
3/4 Court Sprint2.972.97
Reaction Shuttle2.892.52

アサー

20212022
Standing Vertical37インチ32.5インチ
Max Vertical42インチ38インチ
Lane Agility10.7610.38
3/4 Court Sprint3.173.03
Reaction Shuttle2.852.57

参考) 2021年, 2022年

調べ始めると(アタシ自身の興味は薄いのに)2人のことばっかり調べちゃう罠にハマっちゃいそうなので、このくらいにしておきます。

例年はNBA公式サイトに候補生の情報ページできるんだけど、今年はまだないようでした…今後ページができたらリンク追記します。

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