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NBAドラフト

NBAドラフト 2018 乙女視点的予習 : 体力測定

引き続き、ドラフトコンバインでの測定結果を。
今回は体力測定。
NBA.com/Stats | Draft Combine Strength & Agility

ドラフトコンバインに参加して身体測定はしたけど、体力測定してないってコたちがるので、一応名前を挙げておきます。ドラフトコンバインそのものに不参加だったコについては前々回の記事をご参照ください。
Trae Young, Collin Sexton, Keenan Evans, Wendell Carter, Michael Porter, Kevin Knox, Shai Gilgeous-Alexander, Justin Jackson, Miles Bridges, Jerome Robinson, Mohamed Bamba, Jaren Jackson, Isaac Haas
マイルス・ブリッジスくんとコリン・セクストンくんの体力測定なかったの残念すぎる…

今回体力測定しなかったコのうち、UKのシェイくんとノックスくんは、シーズン開幕前に行われた大学主催のPro Dayでの測定データがあるので参考に。
Pro Day Imporvements 2017 – University of Kentucky

名前に*印つけたコたちはドラフトへのエントリーを撤回しています。

3/4 Court Sprint

一番早かったのはジョシュ・オコギーくん (Josh Okogie) の3.04秒。2番目はザイーア・スミスくんの3.06秒、3番目はロニー・ウォーカーくん (Lonnie Walker)の3.06秒。オコギーくん速いの知らなかったわ…

あとは、タイアス・バトルくん* (Tyus Battle)が3.07秒、メルビン・フレイジャーくん (Melvin Frazier)が3.08秒、ケビン・ハーターくん (Kevin Huerter)と、コディ・マーティンくん* (Cody Martin)くんが3.09秒、この7人が3.1秒未満。

3.0秒台が7人っていうのは例年と比べてかなり多いです。去年はドノバン・ミッチェルくんの3.01秒だけだったし、その前に3.0秒台が計測されたのは2013年のシェーン・ラーキンまで遡らないといないです。おそらくドラフトコンバイン時代(2009年以降)だと一番多いんじゃないかな。
(ちなみに2008年まではNBA Pre Draft Campって言われてました)

こちらの動画はゲイリー・トレントくん (Gary Torent Jr.) の 3/4 Court Sprint。タイムは3.12秒でギリギリTOP10には入らないくらいです。

デカいコの中で一番速いのは、ウドカ・アズブキーくん* (Udoka Azubuike)が3.11秒でダントツ。常々機動力高いよなーって思ってたの気のせいじゃなかった!

バンバくんの3/4 Court Sprintが3.04秒だって話が出てきてましたが(ソース)、これホントならドラフトコンバインで一番早かったオコギーくんと同じってことになります。ヤバイ。

一番遅かったのは、ジョンテイ・ポーターくん* (Jontay Porter) の3.4秒。2番目に遅かったのはAlize Johnsonくんとオマリ・スペルマンくん (Omari Spellman)の3.38秒、3番目に遅かったのがケビン・ハービーくん (Kevin Hervey)の3.36秒。
トロイ・ブラウンくん (Troy Brown)が3.33秒とかなり遅い方なのちょっと意外だったわー。

Lane Agility・Shuttle Run

Lane Agilityで一番速かったのは、グレイソン・アレンくん (Grayson Allen)の10.31秒。2番目に速かったのはケイレブ・マーティンくん* (Caleb Martin)の10.43秒、3番目に速かったのはハミドゥ・ディアロくん (Hamidou Deallo) の10.53秒。

あとはジャレン・ブランソンくん (Jalen Brunson)の10.59秒、コディ・マーティンくん* の10.64秒までがTOP5。マーティンTwinsは揃ってアジリティ速いってことですね。

エントリー撤回したので今年のドラフト的には不要かと思いますが、マーティンTwinsの動画おいときますね。来季のカレッジバスケを楽しみにしてください。やや熱心に追ってたNCSTからトランスファーしたコたちなので、今季のスターっぷりは感慨深かったです。

こちらはドンテ・ディビンチェンゾくんのLane Agilityの動画。TOP5には入りませんでしたが、10.72秒と6番目に速いタイムでした。

Shuttle Runで一番速かったのは、ケイレブ・マーティンくんの2.75秒、2番目がタイアス・バトルくん* の2.86秒。3番目に速かったのはロニー・ウォーカーくんの2.87秒。あとケビン・ハーターくんとアロンゾ・トリアーくん (Allonzo Trier)の2.96秒。この5人が2秒台でTOP5。

Lane Agilityで一番速かったグレイソン・アレンくんのShuttle Runは3.04秒。

Lane AgilityとShuttle Runの両方で速かったのは、マーティンTwins (Caleb 10.43/2.75, Cody 10.64/3.05)、グレイソンアレンくん (10.31/3.04)かな。

Lane Agilityは速いのに、Shuttle Runはそこそこなのは、ハミくん (10.53/3.14)、ディビンチェンゾくん(10.72/3.12)、ブランソンくん(10.59/3.11)あたり。逆にLane AgilityはイマイチなのにShuttle Runは速いのは、ゲイリー・トレントくん(11.37/2.99)とか、ブルーノ・フェルナンドくん* (Bruno Fernando 12.19/3.03)とか。

Lane Agility と Shuttle Runの両方で一番遅かったのは、ウドカ・アズブキーくん。どちらもダントツの遅さ。Lane Agilityが12.97秒、Shuttle Runが3.65秒。これたぶんどちらもドラフトコンバイン時代だと遅い方からTOP3とかですね…(NBA公式サイトにShuttle Runの数値があるのは2013年から)。

Lane Agilityで2番めに遅かったのは、オースティン・ワイリーくん* (Austin Wiley)の12.79秒、あとはコスタス・アデトクンボくん (Kostas Antetokounmpo)の12.48秒、サガバ・カナテくん* (Sagaba Konate)とオマリ・スペルマンくんが12.28秒。ここまでが遅い方TOP5。

Shuttle Runで2番目に遅かったのは、コスタス・アデトクンボくんで3.48秒、ブルース・ブラウンくん (Bruce Brown)の3.44秒、PJワシントンくん (P.J. Washington)の3.43秒、トニー・カーくん (Tony Carr)の3.4秒。

両方遅いのは、前述のアズブキーくん(12.97/3.65)、コスタスくん(12.48/3.48)、カナテくん(12.28/3.36)、スペルマンくん(12.28/3.35)あたり。

Vertical Leap(垂直跳び・助走ありジャンプ)

Max Vertical Leap (or Jump) って日本語だと何って言うのかなって常々疑問に思ってるんですが…だって「垂直」じゃないじゃん?
んでちょろっと検索してみたところ「助走あり両足ジャンプ」みたいな言い方があるんですね。コンパクトにするなら助走両足跳び…とか?そこら辺ご存知な方いらっしゃったらご教示いただければ幸いです。
そもそもVerticalを「垂直」って訳したのがいまいちだったんじゃないかとか思うんですけど、英語はよくわかりません。

助走なし (Standing) で一番高く跳んだのは、ドンテ・ディビンチェンゾくん (Donte DiVincenzo)くんの34.5″ (約87.6cm)。2番目に高く跳んだのは、トレボン・デュバルくん (Trevon Duval)の34″ (約86.3cm)、3番目はゲイリー・トレントくんの33.5″ (約85cm)。

あとはザイーア・スミスくんとジョシュ・オコギーくんが33″ (約83.8cm)、グレイソン・アレンくん、ロウリー・オルキンスくん (Rawle Alkins)、ハミドゥ・ディアロくん、ブルース・ブラウンくんの4人が32.5″ (約82.6cm)。ここまでがTOP5。

助走あり (Max) で一番高く跳んだのは、ドンテ・ディビンチェンゾくんとジョシュ・オコギーくんの42″ (約106.7cm)。次いで、トレボン・デュバルくん、ザイーア・スミスくん、アンファニー・サイモンズくん (Anfernee Simons)の3人が41.5″ (約105.4cm)。

あとは、グレイソン・アレンくん、ハミドゥ・ディアロくん、メルビン・フレイジャーくん、ロウリー・オルキンスくんの4人が40.5″ (約103cm)、ロニー・ウォーカーくんとアロンゾ・トリアーくんが40″ (約101.6cm)。

Maxで40インチ越えたコが11人。これずいぶん多いです。去年は7人、一昨年は5人、その前の年は8人で、10人越えたのは2013年以来かと。

なんか近年(数値的に)身体能力高いコとWingspan長いコは増えてる気がするのよね。ただ、ジャンプに関しては毎年助走距離が同じなのかどうかがわからないから(同じであって欲しいけど)、必ずしも身体能力上がってるとも言い切れないんだけど。手元のデータもうちょっと整理したらいろいろと調べてみたいなぁ。

去年のドラフトコンバインでMax44.5″ (約113cm)跳んだハミくんですが、今年は40.5″ (約103cm)でした。両方動画があるので貼っときますね。

ちょっと話それますが、Anfernee Simonsくんの「Simons」の発音が、シモンズなのかサイモンズなのか問題。
検索してみると英語圏でもSimmonsと同じ発音なのかSimonと同じ発音にsがつくのか(つまりシモンズかサイモンズか)って言ってる人がちらほらいました。本人の発音は発見できなかったんですけど、インタビュー動画とかで名前呼ばれてるの見ると両方のケースがあったりとかしてこれがまたなかなか悩ましいんですが、ここは一旦「サイモンズ」にしておきます。もしどこか本人が発音してるのとかなんか資料を見かけた方がいらっしゃいましたら、お知らせいただけると嬉しいです。あとはドラフト当日にアダム・シルバーさんが何て発音するかですかね….

最高到達点 TOP5

TOP5といっても同じ高さのコがいたりするので8人です。
Standing Reach + Max Verticalで計算してます。

名前
最高到達点 / 靴あり身長

1. メルビン・フレイジャー (Melvin Frazier)
12’1.5″ (約369.6cm) / 6’6″ (約198cm)

2. コスタス・アデトクンボ (Kostas Antetokounmpo)
12’1″ (約368.3cm) / 6’10.5″ (約209.5cm)

3. オースティン・ワイリー* (Austin Wiley)
12’0.5″ (約367cm) / 6’10” (約208cm)

4. ジョシュ・オコギー (Josh Okogie)
12′ 0″ (約365.8cm) / 6’4.5″ (約194cm)

4. チメジ・メトゥ (Chimezie Metu)
12′ 0″ (約365.8cm) / 6’9.5″ (約207cm)

4. ブルーノ・フェルナンド* (Bruno Fernando)
12′ 0″ (約365.8cm) / 6’9.75″ (約207.5cm)

4. ウドカ・アズブキー* (Udoka Azubuike)
12′ 0″ (約365.8cm) / 7’0.25″ (約214cm)

5. ハミドゥ・ディアロ (Hamidou Diallo)
11’11.5″ (約364.5cm) / 6’6″ (約198cm)

人数は多いんですが、去年と比べると若干低めです。去年の5位(バムくん)と今年の1位が同じ高さ。でも身長6’6″以下のコは今年の方が多いです。

身長高くないけど、Wingspanとジャンプの高さでTOP5に入ったのがフレイジャーくんとオコギーくんとハミくん。ハミくんは去年も最高到達点TOP5でした。

残りのコたちはStanding Reachが高いコたちです。ここまで名前が出てこなかった、ブルーノ・フェルナンドくん* は9’1″、チメジ・メトゥくんは9’0″とStanding ReachはTOP10くらいです。

まとめというか雑感というか

全体的に身体能力高そうなコたちはというと。

体力測定の5つの項目(Sprint, Lane Agility, Shuttle Run, Vertical Jump x2)で、全部TOP10に入っていたコはいないんですが、4つの項目でTOP10に入っていたコが5人います。

ジョシュ・オコギーくん (Lane Agility以外)、ドンテ・ディビンチェンゾくん (Shuttle Run以外)、グレイソン・アレンくん (Sprint以外)、ハミドゥ・ディアロくん (Shuttle Run以外)、ロニー・ウォーカーくん (Standing Vert以外)。

この5人のうち、オコギーくんは3つの項目がTOP5に入ってます。(このツイートだとShuttle Runが5位になってますが、NBA.comの記録を見ると6位です)

身体測定を併せてみても、オコギーくん今年のドラフトコンバインの測定ではNo.1と言っていいのではないかと。

ちょっともうめんどくさいので(汗)、cmとかkgとか換算したのは省略します。悪しからず。

オコギー ミッチェル
靴なし身長 6’3″ 6’1.25″
靴あり身長 6’4.5″ 6’3″
体重 210.8 211
体脂肪率 5.2 5.9
Wingspan 7’0″ 6’10”
Standing Reach 8’6″ 8’1″
Hand Lengs 9″ 8.5″
Hand Width 9.75″ 9.5″
Standing Vert 33″ 36.5″
Max Vert 42″ 40.5″
Sprint 3.04 3.01
Lane Agility 11.08 11.53
Shuttle Run 3.03 3.07

オコギーくんの方がちょっと大きいので、Wingspanとか手の大きさとかの違いはその分もあるって考えても、概ねオコギーくんの方が数値良い感じですね。

去年全体的に最も身体能力低いと言っても過言ではなかったSviくんですが、今季はすべての数値でだいぶアップしました

Svi 2017 Svi 2018
Standing Vert 27″ 30.5″
Max Vert 33″ 37
Sprint 3.53 3.15
Lane Agility 12.4 11.25
Shuttle Run 3.25 3.18

Sviくんは昨オフの間に体重を20ポンド近く落として(ドラフトコンバイン時点ではちょっと戻ってるけど)、ずいぶん動きが軽快になった感じがしてたの気のせいじゃなかった!素晴らしい!

ちょっとドラフトコンバインから話がずれますが。

6月初めにイタリアで開催されたNBA Global Camp(海外選手のためのドラフトコンバイン的なやつ)に渡邊雄太くんが参加してました。こちらはこちらで別に身体測定・体力測定の結果が出ているのですが、今年のドラフトコンバインに参加した選手と比較と誰に一番近い数値だったのかなってちょっと比べてみたところ、全体的な数値が一番近かったのはオマリ・スペルマンくんでした。

渡邊 スペルマン
靴なし身長 6’8″ 6’8″
靴あり身長 6’9″ 6’9.25″
体重 191.8 253.8
Wingspan 6’10” 7’2″
Standing Reach 8’9″ 8’11.5″
Hand Lengs 8.75 9
Hand Width 8.75 9
Standing Vert 29.5 28.5
Max Vert 36.5 35.5
Sprint 3.37 3.38
Lane Agility 11.4 12.28
Shuttle Run 2.6/2.7 3.35

Global Campは体脂肪率の数値がなかったので除きました。Shuttle Runの数値が2つあるのは、右と左があったので両方入れておきました。
体重はだいぶ軽いのと、Wingspanの違い(によるStanding Reachの違い)はあるけど、それ以外は同じくらいといかむしろ体力測定に関しては若干上回る感じ。夢が広がりますね😏

身体測定と体力測定についてはこれくらいで。何か思いついたら書くかもだけど。

ドラフト予習はまだ続く…はず…
ドラフト候補生お気に入りTOP5とか、何人かの選手についてあれこれとか書いておきたいんだけど、U18米代表とカナダ代表のロスターもメモっておきたいし…さてどうしましょうかね…🤔

[余談]

アタシとしては、米国バスケ関連の長さの計測数値はフィートとインチにしておきたいんです。なぜなら出てくるのはその数値だし、パッと見た時に誰と同じくらいみたいなのがわかりやすいからです。脳内データベースにはフィートで格納されちゃってるわけだし。

今は亡きDraftExpressにあった計測数値データベースでは、最高到達点が計算されてたんですが、NBA.comのデータベースには最高到達点がないんですよ。でもあった方がいいじゃん。盛り上がるじゃん。

だから自分で計算しようとしたんだけど、Standing Reachは8’2″みたいに、フィートとインチが混在された形になってて、ジャンプの高さはインチのみなわけですよ。さてこれどうやって足し算したらいいんですかねと。もちろん1つずつ手計算すれば問題ないんだけど、そんなのいやじゃーん。

で、スプレッドシートの類でどうやったらいいのかあれこれ検索してみたところ、同じことで悩んでる人たちたくさんいるみたいで。MicrosoftもGoogleも米国の企業なんだから、そこら辺もうちょっとすんなりできてもいいんじゃないの?ねぇ?

でもまぁ先人たちの知恵のおかげで計算式を発見したので、Standing Reachを一旦インチのみの数値に換算して、Max Vertの数値と足して、再びフィート&インチの形に戻すというやや手間のかかることを成し遂げました。これで今後は楽勝🙌

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